Geneious機能紹介
CRISPR
- 選択した遺伝子のgRNAサイトを探し、目的のゲノムのオフターゲット結合部位を素早く検索します。
- 選択された配列の各CRISPR部位を、潜在的に結合するオフターゲットサイトの数と、オフターゲットサイトが元の配列にどれだけ類似しているかによってスコア化します。
- CRISPR編集実験から得られたNGSリードのアライメント、クラスタリング、解析を行い、バリアントの頻度やタンパク質への影響を判断します。
CRISPRサイト検索
- ゲノムまたは単体の遺伝子配列の選択された領域内でCRISPR標的部位を探し出し、スコアリングすることができます。
- 配列リストや配列ドキュメントからCRISPR部位を一括して発見し、スコア化することが可能です。
- ガイドの長さとモチーフをカスタマイズできる3' (Cas9) と5' (Cpf1) PAMをサポートしています。
- CRISPR部位の最適なペアを自動で同定することができます。
gRNA候補の評価
- ユーザーが好むスコアリング手法に基づき、ヒートマップスタイルのアノテーションを利用してサイトを迅速に評価することができます。
- 候補を表形式で表示します。gRNAのソートやフィルタリング、また表のエクスポートも簡単に実行できます。
- 最新のアルゴリズム(Doench et al 2016モデルを含む)によるオンターゲット活性の評価を行えます。
特異性のスコアリング
- Zhang et al 2013に基づくスコアリングを用い、最も特異的なガイドRNAを選択します。
- 選択した遺伝子以外の領域や追加配列のデータベースでオフインタラクションをチェックします。
- 専門データや独自データからカスタマイズされたオフターゲットデータベースの構築が可能です。
CRISPR編集結果の解析
- 専用のアルゴリズムを用いて、CRISPR 編集実験から得られた NGS リードのアライメント、クラスタリング、可視化を簡単に行うことができます。
- HDR、NHEJ、塩基編集(Base Editor)など、選択したアプリケーションのバリアントの頻度とそのタンパク質効果を解析します。
サンガーシークエンス法(ジデオキシ法)の解析
- シンプルかつ簡単な編集により、マッピング精度の向上と解析時間の短縮を実現します。
- 自動アノテーション機能により、遺伝子予測、モチーフ、アミノ酸翻訳、変異体検出が容易になります。
- マイクロサテライトの遺伝子型を特定し、対立遺伝子のテーブルを作成することが可能です。
クロマトグラム
サンガーシーケンスのトレースファイルをブラウザで表示します。
クロマトグラムのアセンブリ
サンガーシーケンス トレースのトリミングとアライメントを行います。
配列アセンブリのシンプルさとコンティグ編集の簡単さがマッピングの精度を向上し、解析に要する時間を短縮します。
強力なSNP検出とバリアントコーリング
- 最小閾値以上の不一致を検出し、読み取りエラーをスクリーニングします。
- コーディング領域のみでの不一致を検出します。コドンの1番目と3番目の位置だけが異なる場合など、タンパク質の翻訳に及ぼす変異の影響を特定することができます。
- SNPが正しい確率を計算します。
- 鎖の偏りが大きいSNPを排除します。
- バリアントをcsvにエクスポートします。
- ショートタンデムリピート(STR)や挿入・欠失イベント(InDels)などの短い構造的変異を検索し、注釈を付けることができます。
次世代シークエンス(NGS)の可視化と解析
- アノテーション済みのゲノムやアセンブリを可視化します。シークエンスビューは、カスタマイズすることも可能です。
- 一塩基多型(SNP)の解析でアルゴリズムを選択できます。外部のパイプラインやプロバイダからのバリアントコールも利用可能です。
- RNA-Seqの発現解析は、プログラミング言語Rの専門知識を必要としません。
次世代シークエンサー(NGS)データの可視化とナビゲーション
次世代シークエンサー(NGS)データをワンクリックで可視化します。アノテーション済みのゲノム、環状ゲノム、マップされたリード、コンティグがすべてカスタマイズ可能なシーケンスビューで表示されます。
カラー、グラフに追加で表示するアノテーションのトラックなど条件を設定し検索することができます。
強力なSNPバリアント解析
SNP/バリアントを汎用性の高いGeneiousアルゴリズムまたはFreeBayesで検索します。外部のパイプラインやプロバイダからのバリアントコールがある場合は、VCFをドラッグするだけです。
既知のバリアントとの比較をプログラムが行い新規バリアントを特定したり、ソートやフィルタリングを表形式で行います。新規バリアントの特定やソートやフィルタリングの結果はシーケンスビューに同期されておりゲノムのコンテキストを確認することができます。
シンプルなRNA-Seq発現解析
マッピングされたリードから発現量を計算し、サンプル間でペアワイズ比較を行い、差次的に発現する遺伝子を特定します。
統計プログラミング言語であるRの専門知識がなくても、DESeq2パッケージを使用して2つの条件間の発現を比較することができます。
PCA Plotタブで主成分分析(PCA)を用いてデータのクオリティをチェックし、インタラクティブなボルケーノプロットに切り替えて、関心のある遺伝子を特定します。ボルケーノプロットで遺伝子を選択すると、シーケンスビューでその遺伝子に直接ジャンプすることができ、発現差に基づき全ての遺伝子にヒートマップカラーが表示されます。
メタゲノムデータセットの分析:アプリコン
Geneious Primeを利用して、メタゲノムデータセットをアセンブル、フィルタリング、解能を行うことが可能です。
アンプリコンデータはSequence Classifierや16S Biodiversity Toolで分類することができます。
分子クローニング
- 制限酵素法、ゲートウェイ法、ゴールデンゲート法、インフュージョン法など、さまざまなクローニング法をシミュレーション可能です。
- PCRおよびシークエンス反応で使用するプライマーをデザインしシミュレーションすることができます。また、解析者が独自のプライマーデータベースを作成することができます。
- CRISPRツールで、ターゲットの編集サイトの検索、ガイドRNAの設計、編集結果の解析を行うことができます。
プラスミドマップや発現ベクターの自動アノテーション
PlasMapperとの連携により、共通のプロモーター、ターミネーター、クローニングサイト、制限部位、レポーター遺伝子、アフィニティタグ、選択マーカー遺伝子、複製起点、オープンリーディングフレーム(ORF)を持つプラスミドを自動的に強調表示することが可能です。
分子クローニング操作のシミュレーション
- オーバーハングが一致する複数のフラグメントのライゲーション
- DNA断片をオーバーハングを一致させたベクターに挿入
- 制限酵素クローニングとPCRのシミュレーション
- Golden Gateクローニングのシミュレーション
- In-Fusion クローニングとGibsonアセンブリのシミュレーション
- GatewayとTOPOのクローニングのシミュレーション
コドン最適化ツール
希少なコドンの検索や、最適化された配列の作成と同時に不要な制限部位を除去することができます。
制限酵素とDNA断片のデータの保存とアクセス
重要なデータをドラッグ&ドロップ、制限酵素リストのカスタマイズ、直鎖状または環状 DNA 断片の酵素の表示をリアルタイムで同時に行います。
Geneious PrimeにはGoldenGateやBioBrickなどの市販の酵素がすでに用意されています。
重要なドキュメントの自動的保存
クローン操作を追跡し、変更を自動的に親からすべての子孫に伝搬させることができます。
NGSの前処理、マッピング、de novoアセンブリ
- クオリティの低いリードやコンタミを除去する前処理ツールが豊富で、その後の解析に必要なデータ生成が可能です。
- Geneious独自のマッピングアルゴリズムで信頼性の高いリファレンスマッピングを提供します。
- de novoアセンブリで使用するデータは機器の種類を問いません。全ての次世代シークエンス(NGS)のデータを扱うことができます。また、比較や仕上げのためのアライメントツールも提供しています。
シーケンシングリードの広範な前処理
クリーンな配列データは、ダウンストリームでの正確な解析のために非常に重要です。必要な前処理ツールに簡単にアクセスすることで、データを最高の状態に保つことができます。
- バーコードによるデマルチプレックス/スプリット
- リードの品質によるトリミングとフィルタリング
- アダプターのトリミング
- ペアリードのマージ
- エラー訂正と正規化
- キメラのフィルタリング
信頼性の高いリファレンスマッピング
Geneious独自のRead mapperの反復的なアプローチは、他の一般的なマッピングアルゴリズムと比較して優れた結果を出力し、構造変異を正しくアライメントします。また、Bowtie、TopHat、BBMapの使用が可能です。
柔軟なde novoアセンブリ
あらゆるタイプのシーケンサーからのデータ、あらゆる長さのリードとペアリード、異なる配列からのリードの混合を柔軟に扱うことができる機能(Geneious Assembler)を備えています。また、MIRA、SPAdes、Tadpole、Velvetの実行も同様に簡単で、MAUVEゲノムアライメントがゲノムの比較や仕上げをサポートします。
アライメントと系統樹
- MAFFTやClustal Omegaなどのアルゴリズムを用いて、DNAやタンパク質のペアワイズおよびマルチプルアラインメントを実行できます。
- RAxMLやPAUPなどのアルゴリズムを使用して系統樹を作成することができます。また、論文などの投稿用に系統樹の表示設定の調整も可能です。
尤度法、距離法、ベイズ法による系統樹構築法
インタラクティブな距離行列ビューアにより、系統解析に意味のある統計量を迅速に計算することができます。
ファイル操作不要の系統樹の構築と解析
Geneious Primeの任意のアライメントと任意のアルゴリズムを選択し、ワンクリックで系統樹を作成することができます。
選べる系統樹作成アルゴリズム
- Neighbor Joining - 高速でシンプルなneighbor-joiningメソッドを使用して、多数の分類群のガイドツリーを数秒で構築します。
- UPGMA - シンプルで高速な階層型クラスタリング手法による系統樹の再構築を行います。
- MrBayes - 系統のベイズ推定を行うために、Geneiousはローカルマシン上で実行できるMrBayesプラグインを組み込んでいます。
- PAUP* - Geneiousの内部からGUIインターフェースを通じて、PAUP*プラグインを起動し、最尤法やパーシモン法を実行することができます。このプラグインを使用するには、PAUP*のコピー必要です。
- PhyML - PhyMLプラグインで最尤法の最速の実装を利用します。
- GARLI- 高速尤度推定のための遺伝的アルゴリズム
- RAxML- ランダム化軸加速最尤法
- FastTree - ヌクレオチドまたはタンパク質配列のアラインメントから約最大尤度の系統樹を作成します。

系統樹をエクスポート
表示設定から、枝のラベル、ノードのラベル、末端のラベル、樹形、樹木のスケール、クレードの色などをカスタマイズし、思い通りの樹形に仕上げることができます。エクスポート形式は svg、pdf、eps などの高品質なベクター形式に対応しています。
NCBIの利用とBLAST検索
- NCBIの主要なデータベースから、文献、DNA、タンパク質の配列情報を迅速に検索することが可能です。また、自動検索の設定をすれば、手動検索の代行をすることもできます。
- NCBIデータベースの配列に対してBLAST検索を行い、その結果をGeneious PRIMEに反映させることができます。もちろん、ローカルのデータベースを設定してローカルでBLAST検索を行うこともできます。
- ゲノム、フィーチャー、プライマートレースなどの配列をGenBankに登録することができます。
データベース接続
Geneious Primeは下記のデータベースに接続します。
- NCBI
- PubMed
- GenBank
- UniProt
- Broad Institute
- InterPro Scan
- PlasmoDB and PiroplasmaDB

GenBankへの配列直接投稿
Geneious GenBank Submissionツールの利用で、GenBankに提出する配列、ゲノム、フィーチャーやアラインメントの投稿を簡単に行えます。また、GenBankメタデータの追加や、正しい修飾語を含むアノテーションを編集することもできます。
ローカルまたはNCBIに対するBLAST
NCBIの様々なオンラインデータベースに格納されている配列に対してBLAST検索を行い、結果をGeneious Primeに直接返すことができます。
すべての配列データをローカルデータベースにセットアップし、カスタムマルチスレッドBLAST実装でローカルにBLASTを実行します。
任意のサイズのデータセットをローカルデータベースに対して一括BLASTし、「hit」または「no hit」を基準にして、必要な配列のみを残すことができます。
自分のデータベースを直感的に検索
ダウンロードしたコンテンツを任意のメタデータフィールドで検索したり、ダイナミックフィルターボックスを使用して検索結果を微調整し、目的のドキュメントを素早く見つけることができます。
Accession ID、生物名、分類学など、利用可能なあらゆるメタデータフィールドに基づいて配列を検索することができます。
ブーリアン検索を作成し、検索の特異性を高めることができます。