t検定(あるいは、関連のあるノンパラメトリック検定)の実行
t検定と関連したノンパラメトリック検定は2組の測定値を検定します。データが3群以上の場合は、1-way ANOVA(及び、ノンパラメトリック検定)を使います。 2つのプロポーション 或いは 2つの生存曲線 を比較するには他の検定を行います。
操作手順:生データを用いた対応のないt検定
1. データテーブルの作成とデータの入力
WelcomeダイアログのNEW TABLE & GRAPHよりColumn を選択します。ここではサンプルデータを使用しますので、Data table: から Start with sample data to follow a tutorial を選び、Select a tutorial dataset:の T tests リストから t test - Unpaired を選択します。
サンプルデータにはすでにデータが用意されています。実際にデータを入力する場合は、各々の群のデータを別々の列に入力します。2つの群がデータが同数でなく、セルが空欄のままで構いません。
2.t検定を実行
ツールバーにある Analyzeボタンをクリックし、Analyze Dataダイアログを表示します。Column analyses の一覧の中から t tests (and nonparametric tests) を選択します。
t検定ダイアログの Experimental Designタブの上で、「実験意図」「ガウス分布の想定」「検定の選択」を以下の通り行います:
- Experimental Design:Unpaired
- Assume Gaussian distribution?:Yes
- Choose Test: Unpaired t test
2組のデータが分散の等しい集団からサンプリングされたという仮定を置きたくない場合にはWelchの修正を選択してください。ただし検出力の低下は許容する必要があります。分散が等しいか否かはっきりしない場合にはチェックをしないでください。
OptionsタブのCalculationsで以下の選択を行います:
- P valueで片側P値か両側P値 かの選択を行います。はっきりしない場合には両側P値を選択してください。
- Report differences as: で差の方向を選択します。この選択は、P値に影響を及ぼすことなく、差の符号と差の信頼区間に影響があるだけです。
- Confidence level で信頼水準を選択します。
3. 結果の表示
t検定では2グループ間の平均値の差が偶然によってもたらされたものかどうかをチェックします。従って95%信頼区間とP値が最も重要な情報となります。従って95%信頼区間とP値が最も重要な情報となります。
対応のないt検定でのR2 (R squared)
Prismは多くの統計プログラムと異なり、対応のないt検定の出力結果の一部としてR2値を報告します。この値はサンプルの分散値の中でグループ平均の差に起因する部分がどれだけあるかを定量化したものです。例えばR2=0.13の場合、分散の大きさの13%が平均値の差に帰着でき、残りの87%はグループ内でのデータの散らばりによるものであることを示しています。
仮に2つの群が同一の平均値を持っているとすると、分散のうち平均値の差異に起因する部分はないため、R2の値は0となります。一方、グループ平均の違いがグループ内のバラツキに比べ大きい場合、R2の値は1に近いものとなります。
4. グラフの表示
Prism9よりt検定を実行すると、結果の推定プロットが自動的に作成されるようになりました。
両方の群の生データは左Y軸でプロットされます。右Y軸では、群平均の差がその95%の信頼区間(95%CI)とともにプロットされます。測定プロットによる結果の視覚化によって、95%CIがゼロを含むかどうかに加え、95%CIの幅が示されるため、P値のみの場合よりも多くの情報を提供します。
Statistics Guide: How to: Paired t test