GraphPad Prism  6 ユーザーズガイド

新機能: 統計

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繰り返し測定 ANOVA

両ファクターでの繰り返し測定 2-way ANOVA。Prism 5 では、1 つのファクターでのみ繰り返し測定 2-way ANOVA 計算が可能でした。Prism 6 では、両方のファクターでの繰り返し測定ができるようになりました。
被験者数の増加。Prism 6 では、最大 256 のサブカラムを使用できるようになり、治療ごとに最大 256 例の被験者を対象とした繰り返し測定 2-way ANOVA を実施できるようになりました。
Greenhouse-Geisser 補正により、時間間隔を置かずに繰り返し測定が行われる場合、次の測定前に特定の値を高くする (または低くする) ランダム ファクターが消去されないために、球面性の仮定に反している場合であっても繰り返し測定 1-way ANOVA が機能するようになりました。このような場合、多重比較の計算でも球面性は仮定されません。

生存分析

Prism では、logrank 法と Mantel-Haenszel 法の 2 つの方法でハザード率 (HR) が計算されるようになりました。
グループ A の死亡率がグループ B の 2 倍である (HR=2.0) ということは、グループ B の死亡率はグループ Aの半分 (HR=0.5) であるということになります。Prism ではハザード率とその信頼区間が両方の方法で示されるようになり、臨床のコンテキストに最も適した方を使用できます。
グループ A の平均生存時間がグループ B の 3 倍であるということは、グループ B の平均生存時間はグループ A の 3 分の 1 ということになります。Prism では平均生存時間率およびその信頼区間が両方の形式で示されるようになり、報告形式を選択できるようになりました。

カラム データ (t 検定など) の分析

Mann-Whitney 検定による中央値間の差異の 95% CI の算出。Mann-Whitney 検定は、2 つのグループの中央値の比較とよく言われます。2 つのグループの中央値が同じでも、Mann-Whitney 検定で 2 つのグループ間におけるランクの分布の差異が統計的に有意であると見なされることがあるため、これは厳密には正しくありません。しかし、2 つの分布がほぼ同じ形状であると想定される場合は、Mann-Whitney 検定は 2 つの中央値の比較と言えます。このため、Prism 6 で 2 つの中央値の差異の信頼区間を算出できるようになりました。
Wilcoxon 検定による中央値の 95% CI の算出。 Wilcoxon matched-pairs 検定 (2 つの対応関係にあるグループのノンパラメトリック検定) では 2 グループ間の差異の中央値の信頼区間が、Wilcoxon signed rank sum 検定 (仮説に基づく中央値を比較するノンパラメトリック検定) では実際のサンプル中央値と仮説に基づく中央値間の差異の信頼区間が算出されるようになりました。
t 比検定。対応のある t 検定では、各値ペア間の差異が分析され、平均差異はゼロであるという帰無仮説が検証されます。一部のデータ タイプの場合、前後の差異では効果は定量化されません。"前" 値が大きい場合は差異が大きくなり、"前" 値が小さい場合は差異が小さくなります。これに比べ、比率 (後/前) の方が治療の効果をより正確に定量化できることがあります。実際、比率の対数の分析の方がより正確な結果が得られています。
Kolmogorov-Smirnov 検定。 Mann-Whitney (MW) 検定と同様、Kolmogorov-Smirnov (KS) 検定は 2 つのグループを比較するノンパラメトリック法です。KS 検定は 2 つの累積度数の分布の比較によって行われるため、2 つの分布のわずかな差異も検出できます。これに比べ、MW 検定は中央値の変化を検出するのに効果的です。KS 検定は、特定の科学分野の標準として利用されています。正規性検定に使用される他のバージョンの KS 検定とこの検定とを混同しないようにしてください。
ノンパラメトリック検定の速度向上。Prism では、大きなデータ セットをノンパラメトリック検定する場合に計算速度が低下しないように、P 値の近似値が示されます。Prism 5 でも、同一、つまり同じランク (タイ) の複数の値がある場合は、P 値の近似値が示されていました。Prism 6 では、厳密計算の速度が大幅に (数百倍) 向上し、かなり大きなデータ セットや、同一、つまり同じランク (タイ) の複数の値がある場合でも処理できるようになりました。
外れ値の特定。GraphPad のフリーウェアの QuickCalc では、Grubbs 検定を使用して値スタック内の外れ値を特定できます。これは GraphPad の製品で最も人気のある計算ソフトの 1 つであることから、Prism 6 にカラム データ内の外れ値を特定するための新しい分析機能を導入しました。
多くの t 検定を同時に実施。多重比較の補正が可能な場合、複数の t 検定を行うと便利です。Prism 6 には、データ テーブルの行ごとに 1 つの t 検定を実施する新しい分析機能が追加されました (繰り返しデータを隣接するカラム内に入力)。統計的有意性のより厳密な定義、または False Discovery Rate (FDR) の制御を使用することにより多重比較を補正します。あるいは、多重比較を補正しないことを選択することもできます。
グラフ作成オプションの増加。Prism 6 には、ノンパラメトリック検定のランク、および対応のある t 検定や繰り返し測定 ANOVA の差異の自動グラフ作成用オプションが装備されています。
Browne and Forsythe 検定。1-way ANOVA の分散の質を検定できるように、Prism 6 では Browne and Forsythe 検定と Bartlett 検定 (以前のバージョンでの方法) の両方が計算されるようになりました。
Pratt 法。一部のペアが同一である場合差異はゼロになるため、Wilcoxon符号付順位和検定の計算には 2 つの方法があります。Prism 6 では両方のオプションがサポートされています。新しいオプションは結合された行についてのPrattの手法です。

Monte-Carlo シミュレーション

シミュレーションは、1 つのデータ セットのみをシミュレーションし、グラフおよび分析を確認する場合でも便利です。Prism 5 では XY データのシミュレーションが可能でした。Prism 6 では、カラム データと 2x2 分割表もシミュレーションできるようになりました。Prism 6 では、XY とカラム データの場合に Gaussian ランダム散乱のみでなく、ポアソン分布または 2 項分布から計算される散布図も含まれます。

シミュレーションは、シミュレーションを何度も繰り返し、結果を表形式にする場合、さらに有用です。Prism 6 では多くのシミュレーション結果を簡単に表形式にできる新しい Monte Carlo シミュレーション機能が追加され、これが可能になりました。まず、データ テーブルのシミュレーション、続いてそのテーブルの分析を実施します。その後、この新しい Monte Carloシミュレーションを実施します。シミュレーションの実施回数、および表形式にする分析パラメーターを指定します。0.05 未満の P 値、または理論値を含む信頼区間など、“ヒット” を定義することもできます。Monte Carlo シミュレーションの結果には、表形式ですべてのデータを含むテーブル (後で分析可能) のテーブル、およびヒットしたシミュレーション数を示すテーブルが含まれます。