GraphPad Prism nQuery SnapGene Geneious Prime

SnapGene
SnapGeneラーニング:基本操作
製品トライアル版SnapGene Viewer

  

SnapGeneの基本操作

- SnapGene 7 -

このチュートリアルでは、SnapGeneの基本的な操作方法について学びます。使用するデータもダウンロードできるようになっており、ハンズオンで実際に操作することでより深く SnapGene の機能や操作方法を学ぶことができるようになっています。

1. SnapGene 画面構成

カーソルを画面左に移動させると、フォルダパネルが表示されます。

フォルダ名の右横にある (3点リーダー)をクリックし、「Open Project Folder」 を選択し、コンピューターシステム上にある任意のフォルダを選択します。フォルダパネルに選択したフォルダがプロジェクトフォルダとして作成され、サブフォルダとファイルが階層的に表示されます。

1-1. フォルダパネル

フォルダ Open Folder ボタンをクリックし、システムにある任意のフォルダ(プロジェクトフォルダ)を選択します。

 

SnapGene_フォルダパネル_1

選択したフォルダが、プロジェクトとして表示されます。

 

SnapGene_フォルダパネル_2

別のプロジェクトフォルダを開く場合、フォルダ名の右横にある (3点リーダー)をクリックし、「Open Project Folder」 を選択します。

 

SnapGene_フォルダパネル_3

新しいフォルダを追加する場合は、フォルダパネル上で右クリックし、メニューから「新しいフォルダ」を選択します。

 

SnapGene_フォルダパネル_4

1-2. タブ

タブ名の右側に・(黒丸)が表示されているファイルは、保存されていないファイルになります。フォルダパネルに表示させるには、ファイルを保存する必要があります。

SnapGene_タブ_1

SnapGeneツールバー:整列を表示 : ファイルは保存されています。

SnapGeneツールバー:整列を表示 : ファイルは保存されていません。

SnapGeneツールバー:整列を表示 : インポートしたファイルです。ファイルは保存されていません。

2. SnapGeneを起動する

本チュートリアルでは、pcDNA3.1+/C-Myc を使用します。下記ページより、pcDNA3.1+ C-Myc.dnaファイルをダウンロードして任意の場所に保存してください。

pcDNA3.1+ C-Myc Sequence and Map
Mammalian expression vector with a CMV promoter for expressing C-terminally Myc-tagged proteins.

www.snapgene.com

SnapGeneを起動すると次のような画面になります。

SnapGene_基本操作_1

3. ファイルを読み込む

開くボタンをクリックし「ファイルを開く」を選択し、ダウンロードしたプラスミドデータ(pcDNA3.1+ C-Myc.dna)を読み込みましょう。

SnapGene_基本操作_2

ファイルを指定する画面が出てきたら、ダウンロードしたファイルを選択して「開く」を押してください。次のような画面になっていれば、読み込み成功です。

SnapGene_基本操作_3

4. サイドツールバー

画面左端のツールバーから、マップやシークエンスの表示形式を変更することが可能です。

SnapGene_基本操作_サイドツールバー

4-1. サイドツールバーの詳細

SnapGeneツールバー:制限酵素の表示切替制限酵素の表示切替

制限酵素の表示切替(表示/非表示)ができます。右側にある矢頭をクリックすると、制限酵素の種類を選択できます。

SnapGeneツールバー:フィーチャーの表示切替フィーチャーの表示切替

フィーチャー(CMV promoterなど)の表示切替を行います。

SnapGeneツールバー:プライマーの表示切替プライマーの表示切替

プライマー情報を含んでいる配列データの場合は、プライマーも表示されます。プライマーの表示切替(表示/非表示)を行います。

SnapGeneツールバー:翻訳の表示切替翻訳の表示切替

オープンリーディングフレーム(ORF)の表示切替ができます。デフォルトでは、「開始コドン(ATG)があり、最小アミノ酸数が75以上」の場合にORFと判断するよう設定されています。右側にある矢頭をクリックすると、表示するORFの設定を変えることができます。「翻訳オプション」でORFと判断する条件を変えることもできます。

SnapGeneツールバー:色の表示切替色の表示切替とGC含有の表示

任意のフィーチャーに色を付けたり、GC含有量に応じた色分けを表示させることができます。右側にある矢頭をクリックすると、詳細設定ができます。

SnapGeneツールバー:アライメントの表示アライメントの表示

選択されている配列ファイルを参照配列とし、配列のアライメントを行います。

SnapGene は参照配列にマッピングを行う機能はありません。参照配列にアライメントを行う場合、各リードは参照配列に対して個別にアラインメントされます。

SnapGeneツールバー:フィーチャーをライン上に載せるフィーチャーをライン上に載せる

フィーチャーの表示をラインの内側からライン上に変えることができます。

SnapGeneツールバー:フィーチャーラベルの表示切替フィーチャーラベルの表示切替

T7 promoterなどのフィーチャーラベルの表示切替ができます。右側にある矢頭をクリックすると、表示方法(内部と外部のフィーチャーラベル/内部のフィーチャーラベルのみ)を変えることができます。

SnapGeneツールバー:位置の表示切替位置の表示切替

制限酵素やプライマーの塩基の位置の表示切替(表示/非表示)ができます。

SnapGeneツールバー:水平マップに切替:水平マップに切替

水平マップを表示できます。環状マップでは見にくい時に使用すると便利です。


SnapGeneツールバー:水平マップに切替:ミニマップ

シークエンスビューの上部にミニマップを表示します。

SnapGeneツールバー:水平マップに切替:別のフォーマットを使用

シークエンスのフォーマットを切り替えます。

SnapGeneツールバー:水平マップに切替:3文字アミノ酸コードを使用

アミノ酸コードを1文字表記と3文字表記に切り替えます。

SnapGeneツールバー:水平マップに切替:ライン幅を 100bp で固定

ライン幅を 100bp で固定することが可能です(デフォルトでは、画面表示のサイズに応じてライン幅が変わるようになっています)。

5. 画面表示の切替え

画面表示の切り替えは、下方にあるビュータブで行います。

SnapGene_基本操作_画面表示の切替

5-1. シークエンスビュー

シークエンスビューでは、全長の塩基配列を確認することができます。 シークエンスビューでもツールバーを使うことができるので、制限酵素やORFなどの表示切替ができます。

SnapGene_基本操作_シークエンスビュー

また、塩基配列の編集もすることができます。例えば、777塩基目のグアニン(G)をアデニン(A)に変更する場合は、該当箇所をドラッグして “A” を入力します。

SnapGene_基本操作_シシークエンスビュー_塩基の変更

ダイアログが開き、選択した塩基(777塩基目)と変更する塩基がフィールドに入力されているのを確認し、「挿入」ボタンをクリックすると編集が完了します。

SnapGene_基本操作_塩基を挿入ダイアログ

SnapGene_基本操作_シークエンスビュー_塩基の変更2

編集内容を取り消す場合は、ツールバーにある「取り消す」で元に戻すことができます。

5-2. 酵素ビュー

プラスミドに含まれる制限酵素認識部位の詳細を見ることができます。 チェックボックスをクリックすることで、任意の制限酵素を追加したり除外したりすることもできます。

SnapGene_基本操作_酵素ビュー

また、「酵素の選択」から任意の酵素セットを作成することもできます。研究室でよく使う制限酵素セットを作成しておくと便利です。

SnapGene_基本操作_酵素ビュー_酵素の選択

SnapGene_基本操作_酵素ビュー_酵素の選択2

「酵素の詳細設定」から、ドロップダウンメニューに表示するサプライヤーの優先順位や表示する数を変更することが可能です。

SnapGene_基本操作_酵素ビュー_酵素の詳細設定

SnapGene_基本操作_SnapGene設定:酵素

5-3. フィーチャービュー

フィーチャー(T7 promoterなど)の詳細を確認したり、任意のフィーチャーを除外をすることができます。

SnapGene_基本操作_フィーチャービュー

左下の「完全な説明」のチェックを外すと、簡易版を見ることができます。

SnapGene_基本操作_フィーチャービュー_簡易表示

追加したフィーチャーもフィーチャービューで確認することが可能です。

シークエンスビューで任意の領域をドラッグして、ツールバーの「フィーチャー」から「フィーチャーを追加」をクリックすると、任意をフィーチャーを追加することができます。

SnapGene_基本操作_フィーチャービュー_フィーチャーの追加

SnapGene_基本操作_フィーチャービュー_フィーチャーの追加ダイアログ

5-4. プライマービュー

プライマー情報の詳細を確認することができます。シークエンス用プライマーなどをプラスミドごとに登録しておくと便利です。

SnapGeneファイルにプライマー情報が登録されている場合は、ツールバーの「プライマー(P)」から「プライマーをインポート」をクリックすると、そのプライマーを追加することができます。

SnapGene_基本操作_プライマービュー

また,シークエンスビューで任意の領域をドラッグして、ツールバーの「プライマー(P)」から「プライマーを追加(A)」をクリックすると、任意のプライマーを追加することができます。

SnapGene_基本操作_プライマービュー_プライマーを追加

追加したプライマーもプライマービューで確認できます。

SnapGene_基本操作_プライマーの確認

5-5. 履歴ビュー

編集の履歴を自動で記録し表示します。例えば、先に行った「777塩基目のグアニンをアデニンに変更」もしっかりと記録されています。

SnapGene_基本操作_履歴ビュー

SnapGene_基本操作_履歴ビュー_テキスト形式

6. シミュレーションツール

ここからはSnapGeneで使えるシュミレーションツールをご紹介します。

6-1. アガロースゲル電気泳動像をシミュレーション

制限酵素処理したプラスミドをアガロースゲル電気泳動した場合に、どのようなバンドが出現するかをシュミレーションすることができます。ツールバーにある「ツール(T)」から「アガロースゲルをシミュレート(S)」をクリックしてください。

何も選択しないとスーパーコイル型の泳動パターンを、任意の制限酵素を選択するとそれに応じたサイズをシミュレーションします。

アガロースの濃度を変更したり、サイズマーカーの種類を変えたりすることもできます。

PCR用のプライマーを追加しておくと、PCRで増幅したフラグメントのサイズもシミュレーションできます。

6-2. In-Fusion®クローニング

各種クローニング法をシミュレーションできますが、ここでは具体例としてIn-Fusion®クローニングをやってみましょう。

今回は、pCDNA3.にLuciferase遺伝子をクローニングするというシミュレーションを行います。ルシフェラーゼ遺伝子の配列は、pGL3-Promoterを使います。

pGL3-Promoter Sequence and Map
SV40 promoter-containing vector for measuring the activity of enhancer sequences with a luciferase assay.

www.snapgene.com

ツールバーにある「アクション(A)」から「In-Fusion®クローニング(F)」を選択して、「断片を挿入(F)」をクリックしてください。

「断片」タブを選択し、右側の「断片のソース」のドロップダウンリストからpGL3-Promoter.dnaを選択します。

pGL3-Promoter.dna ファイルをダウンロードしたのみでSnapGeneで読み込んでいない場合、ドロップダウンリストに pGL3-Promoter.dna は表示されません。ドロップダウンリストに表示されていない場合は、ブラウズをクリックしダウンロードしたファイルを選択下さい。

SnapGene In-Fusion<sup>®</sup>クローニング 断片を挿入ダイアログ

「ベクター」タブで置換したい部分を選択し、「断片」タブで挿入したい部分をクリックします。

「産物」タブを選択し、右側の「オーバーラップしているPCRプライマーを選択」をクリックします。Tm値やオーバーラップする塩基数を設定して「プライマーを選択します」をクリックすると完了です。

シークエンスビューでクローニング後の配列を確認したり、プライマービューで実際に使用するプライマーの配列を確認できます。

右下の「産物作成」で任意のクローン名(今回は “pCDNA3.1-Luc” )を付けて「クローン」をクリックすると、新しいプラスミドマップを作ることができます。

履歴ビューでIn-Fusion®クローニングの過程も確認できます。

新たに作成したプラスミドマップは保存されていませんので、任意のフォルダの保存するのを忘れないようにしてください。