SnapGeneの基本操作
1.【準備】プラスミドの配列を入手する
本チュートリアルでは、pcDNA3.1+/C-Myc を使用します。使用するデータは下記よりダウンロード頂けます。
Mammalian expression vector with a CMV promoter for expressing C-terminally Myc-tagged proteins.
www.snapgene.com
なお、SnapGeneのウェブサイトでは、色々なプラスミドの配列データを入手することができます。あなたの好きなプラスミドで、本チュートリアルを進めてもらってもかまいません。
Download annotated SnapGene files for a variety of commonly used genes and plasmid vectors.
www.snapgene.com
2. SnapGeneを起動する
SnapGeneを起動すると次のような画面になります。
3. ファイルを読み込む
以下のように操作して、ダウンロードしたプラスミドデータを読み込みましょう。
ファイルを指定する画面が出てきたら、ダウンロードしたファイルを選択して「開く」を押してください。次のような画面になっていれば、読み込み成功です。
4. サイドツールバー
画面左端にツールバーがあります。
4-1. サイドツールバーの詳細
制限酵素の表示切替
制限酵素の表示切替ができます。右側にある矢頭をクリックすると、制限酵素の種類を選択できます。
フィーチャーの表示切替
フィーチャー(CMV promoterなど)の表示切替ができます。
プライマーの表示切替
プライマー情報を含んでいる配列データの場合は、プライマーも表示されます。プライマー情報を非表示にする場合、プライマーの切替表示ボタンをクリックします。
翻訳の表示切替
オープンリーディングフレーム(ORF)の表示切替ができます。デフォルトでは、「開始コドン(ATG)があり、最小アミノ酸数が75以上」の場合にORFと判断するよう設定されています。右側にある矢頭をクリックすると、表示するORFの設定を変えることができます。「翻訳オプション」でORFと判断する条件を変えることもできます。
色の表示切替
任意のフィーチャーに色を付けたり、GC含有量に応じた色分けを表示させることができます。右側にある矢頭をクリックすると、詳細設定ができます。
フィーチャーをライン上に載せる
フィーチャーの表示をラインの内側からライン上に変えることができます。
フィーチャーラベルの表示切替
フィーチャーラベル(T7 promoterなど)の表示切替ができます。右側にある矢頭をクリックすると、表示方法を変えることができます。
位置の表示切替
制限酵素やプライマーの位置(何塩基目か?)の表示切替ができます。
水平マップに切替
水平マップを表示できます。環状マップでは見にくい時に使用すると便利です。
アライメントの表示
すでにアライメントが取れているファイルを別途インポートすると、アライメントを表示できます。詳細は別の項でまとめます。
5. 画面表示の切替え
画面表示の切り替えは、下方にあるビュー(表示)タブで行います。
5-1. シークエンスビュー(S)
シークエンスビューでは、全長の塩基配列を確認することができます。 シークエンスビューでもツールバーを使うことができるので、制限酵素やORFなどの表示切替ができます。
また、塩基配列の編集もすることができます。例えば、777塩基目のグアニンをアデニンに変更する場合は、該当箇所をドラッグして “A” を入力します。すると、次のような画面になります。
「挿入」をクリックすると編集が完了します。編集内容を間違えたら、上部にある「取り消す」で元に戻すことができます。
5-2. 酵素ビュー(E)
プラスミドに含まれる制限酵素認識部位の詳細を見ることができます。チェックボックスをクリックすることで、任意の制限酵素を追加したり除外したりすることもできます。
また、「酵素の選択」から任意の酵素セットを作成することもできます。研究室でよく使う制限酵素セットを作成しておくと便利です。
5-3. フィーチャービュー(F)
フィーチャー(T7 promoterなど)の詳細を確認したり、任意のフィーチャーを除外をすることができます。左下の「完全な説明」のチェックを外すと、簡易版を見ることができます。
シークエンスビューで任意の領域をドラッグして、上部の「フィーチャー(R)」から「フィーチャーを追加(A)」をクリックすると、任意をフィーチャーを追加することができます。
追加したフィーチャーもフィーチャービューで確認できます。
5-4. プライマービュー(P)
プライマー情報の詳細を確認することができます。シークエンス用プライマーなどをプラスミドごとに登録しておくと便利です。SnapGeneファイルにプライマー情報が登録されている場合は、上部の「プライマー(P)」から「プライマーをインポート」をクリックすると、そのプライマーを追加することができます。
また,シークエンスビューで任意の領域をドラッグして、上部の「プライマー(P)」から「プライマーを追加(A)」をクリックすると、任意のプライマーを追加することができます。「挿入」のタブをクリックすると制限酵素配列やタグ配列を追加したプライマーを作ることができます。
追加したプライマーもプライマービューで確認できます。
5-5. 履歴ビュー(H)
編集の履歴を自動で記録し表示します。例えば、先に行った「777塩基目のグアニンをアデニンに変更」もしっかりと記録されています。
チュートリアルで紹介した機能や操作方法に関するお問い合わせはお問合せフォームよりお願いします。